【続】イニシャルはKK

「だからさ、荷物まとめて来いよ。
ホントは四六時中ずっと傍にいたいけど。
お前には学校があるし、俺も仕事だし。
せめて夜だけでもお前の顔見て、安心していたいんだ」


わざわざお前が狙われてるなんて言わなくても大丈夫だろ?
そんな事言ったら、お前はきっと不安になるだろうから。


「バイトの日は、なるべく俺が時間合わせて迎えに行くし。
だから俺んちに来て」

「ん、分かった」


坂下さんは歌音の家を知ってるけど、俺の家は知らないだろ?
俺の家にこいつをかくまっておけば、多少のリスクは減らせるはず。


歌音は俺が守る。
絶対に泣かせたりしない。