「大変お待たせいたしました。
キャラメルマキアートのショートです」

「ありがと」

受け取ると彼女は窓際の席へと移動した。


大人っぽい仕草、愁いのあるポーズ。
私には全くないもの。
比べようもないのに、勝手に焦ってしまう。


「どうかしましたか、先輩?」

「ん?な、なんでもないよ。
今日は暑いね」

「そうですか?暑いかなぁ?」

不思議そうな顔をする木ノ元くん。

ゴメンね、全然暑くないよ。
私が一人で焦ってるだけだから。