「あの…その、勝手に出歩いたりしてごめんなさい」
幸姫が謝ると、小十郎はいや、と首を横に振った。
「気にするな。それで?母上とは会えたのか?」
小十郎の一言に、幸姫はうっと詰まった。
どうしよう…会えてない。
っていうか、たぶん、ムリっぽいんだよね。
自分の今おかれている状況を考えると、どうしても母親と再会する事は難しいとしか思えなかった。
困ったような表情で俯いていると、小十郎が、ならば、と提案をしてきた。
「一度、家に戻ってみてはどうだ?母上も戻っているやも知れぬ」
小十郎の提案に、幸姫はますます困ったような表情を浮かべた。
「戻りたいのはやまやまなんですけど…その…」
戻り方が分からない。
現代へ戻る方法が。
「どうやったらいいのか…えっと…」
もう二度と母親に会えないかも知れない。
友達にも会えないかも知れない。
そう思うと、今までになかった感情が、どんどん幸姫の中に溢れてきた。
怖い。
どうしよう。
このままもとの世界に戻れなかったら…?
一生、お母さんに会えなかったら…
いやだ。
ひとりはいや。
ひとりぼっちはもう、いや。
幸姫が謝ると、小十郎はいや、と首を横に振った。
「気にするな。それで?母上とは会えたのか?」
小十郎の一言に、幸姫はうっと詰まった。
どうしよう…会えてない。
っていうか、たぶん、ムリっぽいんだよね。
自分の今おかれている状況を考えると、どうしても母親と再会する事は難しいとしか思えなかった。
困ったような表情で俯いていると、小十郎が、ならば、と提案をしてきた。
「一度、家に戻ってみてはどうだ?母上も戻っているやも知れぬ」
小十郎の提案に、幸姫はますます困ったような表情を浮かべた。
「戻りたいのはやまやまなんですけど…その…」
戻り方が分からない。
現代へ戻る方法が。
「どうやったらいいのか…えっと…」
もう二度と母親に会えないかも知れない。
友達にも会えないかも知れない。
そう思うと、今までになかった感情が、どんどん幸姫の中に溢れてきた。
怖い。
どうしよう。
このままもとの世界に戻れなかったら…?
一生、お母さんに会えなかったら…
いやだ。
ひとりはいや。
ひとりぼっちはもう、いや。


