「幸姫、起きているか?」
襖の向こうから声がした。
「うん、ちゃんと起きてるよ」
そう答えながら襖をあける。
「おはようございます」
そういうと、小十郎は小さく頷いて返す。
「あぁ、おはよう」
幸姫はまだ薄暗い廊下を、小十郎と一緒に並んで歩く。
「眠れたか?」
聞かれて幸姫は苦笑しながら頷いた。
「一応。意外と眠れるもんだね」
もう少し緊張して、眠れなくなったりするかと思っていたが、布団に入るとすぐに眠ってしまっていた。
…変な夢は見たけどね。
ふと、夢を思い出して動きが止まった。
「どうした?」
小十郎に聞かれてはっと我に返る。
大丈夫、これは夢じゃない。
できれば夢であってほしいと思うけれど。
あの夢に比べれば、まだこっちの方がいい。
「なんでも」
そう言うとそっと小十郎の着物の端を掴んだ。
…大丈夫。これは現実。
幸姫はホッと小さく息をついた。
襖の向こうから声がした。
「うん、ちゃんと起きてるよ」
そう答えながら襖をあける。
「おはようございます」
そういうと、小十郎は小さく頷いて返す。
「あぁ、おはよう」
幸姫はまだ薄暗い廊下を、小十郎と一緒に並んで歩く。
「眠れたか?」
聞かれて幸姫は苦笑しながら頷いた。
「一応。意外と眠れるもんだね」
もう少し緊張して、眠れなくなったりするかと思っていたが、布団に入るとすぐに眠ってしまっていた。
…変な夢は見たけどね。
ふと、夢を思い出して動きが止まった。
「どうした?」
小十郎に聞かれてはっと我に返る。
大丈夫、これは夢じゃない。
できれば夢であってほしいと思うけれど。
あの夢に比べれば、まだこっちの方がいい。
「なんでも」
そう言うとそっと小十郎の着物の端を掴んだ。
…大丈夫。これは現実。
幸姫はホッと小さく息をついた。