「俺が天音ちゃんと付き合えたら、胡桃の不安も消えるのかな」




そう言ってポンポンとよっしーが頭を撫でてくれると


余計涙が出そうになった。





「あっ!?テメっ…キモロン毛!俺の許可なしに胡桃に触んな!!あぁ、バッチイ」



茜くんは私を胸に引き寄せると

頭をパッパと払った。




「人をバイ菌扱いか、柏木。いい度胸してんな」


「胡桃に触っていいのは俺だけなんだよ!そして天音もこっち来んなよ。うっかり話し込んじまったじゃねぇか」




茜くんは天音さんをよっしーの方に追いやると


ギューっと抱きしめてくれた。




「はぁ…やっぱり胡桃と2人きりが良かった」


「茜くん…」




好き…。



茜くんの一挙一動が

こんなにも大好きなんだよ。





「貴様は何をしてるんだ」


「いてっ」



お兄ちゃんに脇腹を殴られた茜くんは、お兄ちゃんと取っ組み合いを始めた。





「胡桃ちゃんは彼氏にも棗にも大切にされて大変ね」


「くらちゃんさんも、お兄ちゃんに大切にされてますよ」


「そうだったら嬉しいな。いつか胡桃ちゃんのお姉ちゃんになれたらいいな」




私もこんな優しいお姉ちゃん、欲しいです。




くらちゃんさんのおかげで温かくなった気持ちのまま


私達はよっしーに連れられスイーツのお店に入った。