「でも良かった。」 テラスが言った。 「何で?」 むくれたまま、玖澪羽が訊いた。 「お前、泣き止んだだろう?」 「ぁ・・・。」 玖澪羽は頬を触ってみた。 さっきまで流れていた涙は、 跡形もなく消えていた。 ただ、少し口の中がしょっぱかった。 ユートピアが雲の中を抜けて、 雲の上に出た。 太陽が近かった。