「あ」 間抜けな声は 私の意識を呼び戻した。 「あ。い、や」 苛立たしげに側にいた何かが 小さく舌打ちをした。 『早くこちらに戻ってこい。』 そんな声を無視して、 私は悲鳴交じりの笑い声をあげた。 全てが真っ赤で、 流した涙さえもが赤くて、 自分が赤くて、 貴女さえもが真っ赤で、 何で赤があるんだろう、と 誰かに向かってそう言った。