騎士はキミに恋をする




世界は真っ赤だ。




笑い声を発しながら
剣を振るい続ける私の耳元で
それは満足げに言葉を発する。

『そう、汝はそうやって
 全てを紅く塗り潰せばいい。』



自分の体さえも真っ赤だ。




何もかも。何もかも。




皆赤く紅く塗り潰されればいい。




気がつけば、私は敵兵の血に塗れて、
その敵兵たちの屍の中に
ただ突っ立っていた。

目の前によく知った人

のような気がする人が倒れていた。

ひゅー、ひゅー、と
力なく呼吸をする貴女は誰だろう?

長く、緩くヴェーブがかかっていた
その亜麻色の髪は今は
血を吸って汚い色、否、

私にとっては、
とても綺麗な色をしていた。

今はもう何も映していない瞳は、
当然のように光を失っている。

カタカタカタと小刻みに震える自分の肩が、
剣を両手に持って、
剣を顔の位置まで上げ、

頭上までゆっくりと持って行って、