騎士はキミに恋をする


今まで霞んでいた視界が綺麗に晴れた。
全てが赤くなっていた。

私の体が意に反して起き上がる。

「あ、」

敵兵の1人が私に気付いた。

「コ、コイツ起き上ったぞ!!」

驚愕の顔で叫ぶ。
敵兵たちが剣や鉾、槍を構える。

私はそれらを睥睨すると、
地面に転がっていた愛剣を片手で拾い、

そして、何のそぶりも見せずに
敵の真っただ中に突っ込んだ。

いくつかの間抜けな表情をしていた頭が
一瞬のうちに身体に別れを告げた。

血が私の顔に飛び散る。

口元に付いた血を舌で舐めとった後、
私はまた誰かの首を撥ね飛ばした。

もとから紅かった視界が、
さらに綺麗な赤に染まっていくのを見て、
私はとても興奮した。

だから、もっと綺麗な赤にするために、
私は剣を振り回し続けた。