騎士はキミに恋をする


ひとしきり笑って、
ついに、
何も、
することが無くなってしまった頃、

騎士は、
帝国の使う、
攻撃魔法で破壊されてしまった
王宮の天井から覗く、

深い藍色の夜空を見上げながら、

小さく、

か細く、

自分にも聴こえないような声で、




「誰かいたら、教えてくれ。」




と呟きました。