騎士はキミに恋をする


「ぎ、ぁッ…!?」

群青の鎧を突き抜け
私の体から顔を出したのは、

スラッとした刀身の剣だった。

鎧を突き抜けるほどの剣。

きっと、腕のいい鍛冶屋が鍛えたのだな、
と、激痛に顔を歪ませながら思った。

「イイッ、イイよソレ!!
 その顔のまま標本にしちゃいたいよ。」

陶酔した顔で私の顔を覗き込むフィオナ

もう腕に力が入らず、
私はフィオナの剣が抑えられずにいた。

「辛いでしょう?
 苦しいでしょう?
 
 あたしは嫌よ。

 でも他人が苦しむのはスキだよ。」

そう言って、
フィオナは剣の持ち手を変えて、
私の首に迷いなく突き立てた。

声は出なかった。
吐きだしたのは鮮血と悲しみだった。