ユートピアの背中から生えた、
体よりも大きく、雄大で
鱗と同じような透き通った銀色をしていた
彼女の自慢ともいえる2対の羽が
まるで捨てられたボロ雑巾のように
黒、茶色、灰色に汚く汚れ、
もう空など飛べないと
瞬間的に悟ってしまうほどに
ぼろぼろに千切れ、
無数の穴が開き、
羽を形成していた骨が
途中から不自然に折れ曲がっていた。
言葉が出なかった。
地面に顔を埋めたまま、
瞳を閉じようとしないユートピアの顔に
自分の体を預けるように寄り掛かり、
ただただ無力に足を震わせ、
口から途切れ途切れに漏れる
悲鳴を垂れ流しにし、
まばたきをも忘れ両目を見開いていた。
その光景を近くで見て、
とても楽しそうに愉快に嗤うように
城の中を照らしていた
オレンジ色の小さな炎たちが
メラメラと不規則に揺れていた。


