そして、今まで
座っていた椅子から立ち上がると、
ふらふらと、
伯爵が消えていった扉の向こうに
自らも姿を消した。
あとには、
何かを言いたげで、
悲しげな顔をした、
アンジェリーナだけが残った。
『もう何も考えたくない。』
そんなことしか
脳内に浮かばなくなり、
私は心底、自分にうんざりしていた。
長い廊下をふらふらと
今にも倒れそうになりながらも
確実に、ゆっくりと進み、
私は、自分の自室となっている
いつもの部屋へと戻った。
ベッドに身を投げ出すように横たわり、
何故か、今にも溢れそうになる涙を
必死にこらえながら、
私はいつの間にか眠りに落ちていった。


