「よし!皆席着いたかー?着いたな!うん、着いた着いた。じゃ、担任である俺の自己紹介だ!!俺の名前は柳隆平(ヤナギ リュウヘイ)だ!!なっちゃん先生って呼んでくれ」


生徒が席に着いたと認識して勝手に自己紹介をする通称なっちゃん先生。
さっぱりとした笑顔を放ち、整った歯が輝いて見れないくらいの眩しい笑顔を放出する


―熱血教師か?まったく面倒くさい先生が担任についたもんだな。ってかちゃんと確認しろよ。


だがそれをも不服にとらえてしまうのが愛華であった。


「とりあえず卒業おめっとさん!じゃあまず自己紹介してもらうか。名前順に座ってるらしいし名前順にいくぞー!えーと一番は…浅原だな」


手元にある出席簿を確認して名前を呼ぶ。
手つきがおどおどしてたため、まだ新米の先生であろうことがわかる。


「え…えっと……あ、浅原比亞(アサハラ コロア)です…その…よ、、よろしくお願いします」

消え入りそうな声だが、どこか透き通っていて聞きやすい声。
他の人から見れば『真面目』やら『優等生』という風にとらえる者が大半であろう。

―ただたんに控えてるとか遠慮してるとかじゃないな、ありゃ。


だが別れ屋であり、色々は人間を観察してきた愛華は彼女を危険視していた。



―次はあいつを観察してみるか!


それと同時に彼女は愛華の人間観察の対象物と化してしまったのは言うまでもないが。








この少女が後々話にかかわってくるのは、


    もう少し先のお話――……・・