その日の放課後、私は葵と一緒にいた。 「ごめん。キライとか言って。」 「…もう、いいよ」 葵はうつむいたまま言った。 「また、前みたいに戻りたいんだ…」 100パーセント本心ではなかったが、一応言った。 「華恋はさ…嫌な目に遭った事ある?」 「あたし、すごくつらかった。家で泣いたし…」 !? 「泣いたの!?」 「うん…」 泣いたんだ… 私のせいで… この時気づけたの。 悪い事したって。 「ごめん。」 今度は 本気の 言葉だった。