『麻衣~。朝よ~! 遅刻しても知らないわよ~』 朝、7時50分。 家中に母親の声が響く。 『今から行くよ~』 麻衣は2階の部屋から 自分のトレードマークの 長くてさらさらした髪を 櫛でとかしながら言った。 ――また始まるんだ。 最悪な1日。 ――頑張ろう。