狼執事とお嬢様♡~ある日の狼~






アイツは…



穂乃歌のためなら執事を辞めるくらいどうってことない、ってことを言いたかったんだろうな…?



穂乃歌と、一緒になれるのなら…。





それを穂乃歌は、支葵が離れていく。と…そう読み取った。




本当は、傍にいるためのはずなんだけどな…





その勘違いは、俺にとっては好都合だった。



穂乃歌が、少しでもアイツのことで傷つくのなら…


俺のこと、見てくれるんじゃないかって………



不謹慎かもしれないけど、胸の奥で、そんな淀んだ想いが膨らんだ。






けど…うまくいかないもんだ…




もう一人の穂乃歌の執事、矢野 俊……



コイツも厄介な奴だ…










「お前らしくない。
そんなんだったら俺が穂乃歌のそばに居る。」







支葵に言ったのか…俺へのあてつけか…




たぶん、矢野の性格考えたら…両方だろうが……