そんな、ガキみてぇな俺を、穂乃歌はそっと抱きしめてくれた。 俺はあまりのことに顔を上げた。 涙も、頬を伝い机へこぼれたと同時に、止んだ。 きっと、俺よりも… 俺を抱きしめた当の本人の方が驚いているんだろう。 顔を赤くして慌てる君があまりにも可愛くて、愛しくて…… 涙の理由すら忘れそうになったくらいだ。 やっぱ、誰にも渡したくねぇな…。 そんな俺のひっそりとした独占欲は、穂乃歌と一緒に暮らし始めて… より一層強いものになった…。 同時に、恋の厄介さも知った……。