狼執事とお嬢様♡~ある日の狼~






そんな、ガキみてぇな俺を、穂乃歌はそっと抱きしめてくれた。







俺はあまりのことに顔を上げた。



涙も、頬を伝い机へこぼれたと同時に、止んだ。





きっと、俺よりも…


俺を抱きしめた当の本人の方が驚いているんだろう。








顔を赤くして慌てる君があまりにも可愛くて、愛しくて……








涙の理由すら忘れそうになったくらいだ。



やっぱ、誰にも渡したくねぇな…。






そんな俺のひっそりとした独占欲は、穂乃歌と一緒に暮らし始めて…



より一層強いものになった…。







同時に、恋の厄介さも知った……。