「矢野 俊君だね?」 …誰だ…? 今は、誰の顔も見たくない。 『あんた、誰?』 メガネをクッとあげるその男は、普通にサラリーマンには見えなかった。 絶対、なんかやってるよな… 「そんな怪しまれるような人じゃないんだが… まぁいい。 単刀直入に言おう。 矢野君、 執事になる気はないか??」 なに言ってるんだ、この男は…。 馬鹿げてる。 この俺に… 今の俺に… その言葉は不似合いだろう…? 『誰が、執事になんかなるかよ… ふざけるな…。』