母さん、俺を愛してくれて有難う。 俺は、施設で初めて見た貴方の笑顔を忘れない。 あの、柔らかの微笑み。 俺は、白銀に光るネックレスを胸元に光らせ、1歩、前に進む。 悲しみを背負いすぎた自分を、1度胸の奥にしまって…。 今の俺は、柔らかの微笑みを浮かべる、もう一人の自分。 母さん、悲しいときは、自分を繕っていいんだろう? 俺は今、母さんの言葉を胸に、目の前の扉を開く。 母さんの、微笑と共に。