…目をゆっくり開ける。目に入ってきたのは真っ白な天井。

「助かっちゃったんだ」

一瞬でそう自覚し複雑な思いもあれば一気に恐怖の感情が心に流れてくる。

…生きたって意味ないのに。

病室のドアが開き、同い年くらいの知らない男の子が入ってきた。

「…俺のこと、覚えてない?」

心配そうにあたしを見るその瞳は濁りのない純粋で綺麗な瞳だった。