「やべ、声でかかった。オレ秋人! 秋頃に生まれた人だからアキヒト! あ、そこ笑うとこじゃないし!」
「ごめんごめん! なんか面白い自己紹介だなーって思って」
「覚えやすいじゃん?」
笑いながらいちごオレを飲む彼を見て、ほんの少しだけ気を許せた気がした。
馴れ馴れしいのではなく、きっと誰に対しても社交的なのだろうなと思えたからだ。
「じゃ、キミは?――そう、名前教えて」
「優香。誰かの心に、私という存在が優しく香るようにってパパが……」
「いい名前じゃん! ってか良かったら今日、面会終了時間まで喋んない?」


