「……いいよ、一緒に行こっか」 美沙が手を差し出してくる。 優香の体調が万全じゃないのを気遣ってくれているのだろう。 だが、今の優香にはそれがあまりにも酷だった。 ――秋人も、同じ様にしてくれていたから。 美沙に支えられ、一階に降りる。 左に曲がり、ずっと歩いていくと、突き当りの部屋の前は暗くなっていた。 「何で暗いの?」 「暗くする決まりがあるのよ」