「窓……今度から閉めなくちゃ」 まだ九月の始めとも言えど、朝は冷え込む。 これからどんどん寒くなると思うと気が気じゃなかった。 「こたつに入りたいなぁ」 そんな事を思っていると、聞きなれた足跡が近付いてくる。 一定のリズムを奏でているその音は少し忙しなくも聴こえる。 扉の方に目をやると、気を遣っているのかそうっと音を立てずに扉が開いた。