「手だよ、手。繋いで帰ろう」 その一言に顔が真っ赤になるのが自分でも分かる。 「え!? でも、でも……」 「オレが連れて行かないと、優香歩けないから」 試しに何歩か歩いてみるが、さっきの場所から半径30センチ以上は歩けないらしかった。 どうして秋人がそんな事を知っているのか? ますます分からない事だらけになってきたが、今は大人しく従う事にした。 帰った時に聞けばいいと思ったのだ。