「大丈夫、夢から覚めるだけだと思うよ」

「夢……? これは夢?」

「夢の世界に優香本体が来たって感じかな。もうお別れなんて寂しいけどね」

「や、やだっ! パパと話していたい!!」

 せっかく会えたのに、夢じゃなくて現実なのに、まだまだ物足りない優香は父親の手を強く握った。 

「パパは今まで通り、いつも傍で守っているからね。大丈夫だよ」

 それを聞いて渋々頷いたものの、やはり寂しい。