「……梨衣」


谷口先輩が、甘い声で私の名前を呼んだ。




「やっ、やだ……っ」


谷口先輩は首筋に顔を埋めてきた。




「いっ、いい加減にしてくださいっ!!」


私は谷口先輩を思いっきり押した。




「……いきなりなにするんですかっ!!」


私は声を荒げた。




「……なんだよ。ただ押し倒しただけだろ」


谷口先輩は呆れたようにそう言った。