「俺は紗紀が好き」 『―…っ…』 晴希の答えは “いる”とか“いない”とかじゃなくて “俺は紗紀が好き” それだけだった。 「紗紀は?」 優しい表情で泣きそうな私の顔を覗きこんで聞く これは、夢? これは、現実? 突然のことに、頭がついてこない。