最近俺は学校が楽しみになっていた。

如月が学校に居るからだっ。


中学の時は学校全然行かなかったけど、今は苦なく学校に行けている。


教室に入ると如月の姿がなかった。


“遅刻か?”と思っていたのだが、一時限目になっても如月は来ない。


俺は気になって、如月の心友の里奈って子に聞く事にした。

その子は風邪で休みだと教えてくれた。


昼休みになってみぅに餌をやり、放課後如月の家へ行ってみた。


如月のお母さんは、普通に俺を入れてくれた。


部屋をノックすると、如月が鼻詰まった声で“はい”と言ったので、俺は部屋に入った。


「えっ?弘人くんっ?」


如月は驚いたように俺を見ている。

「ああ、大丈夫か?」

「うん、大丈夫だよ。大分熱も下がったし」

「そっか」


俺は何気なく、如月の寝ているベッドに腰掛ける。

「わざわざ来てくれてありがとね」

「別に」

そう言うと如月はにっこり笑った。


“可愛い……”

俺はそう心の中で思っていた。