海岸につくと、まだ辺りは薄暗くて、周りがよく見えなかった。




砂浜の上を歩くたび、シャキシャキという新鮮な音がする。






俺は嫌なことやイライラしたことがあると、必ずここに来ていた。





ここだったら誰もいないし、一人でいろいろ考えることができる。






今日も一人でゆっくり風に吹かれるつもりだった





…………………が。












シャキ、シャキ






俺以外はいないはずの砂浜の上を歩く音が、すぐ後ろでした。





まさかな。



こんな時間にこんな小さな海に来るヤツなんていないだろ…。