『未来ってさ、どんな風にして決まっていくんだろうね』


「そうだね。分かんないよね」


『だよねぇ?あたしね、シュンくんの事、いいなぁって思ってたけど、シュンくんカッコいいし、モテるから。

あたしの事を好きなってくれるなんて思ってなかった』



「あたしもだよ。雄大と両想いになるなんて思ってなかったよ」



完璧、雄大は恭子さんの事が好きって思ってたからなぁ。


「ねぇ、美紀ぃ」


『なに?智樺』



「生きてるとさ…いろんな事があって…辛くて、苦しくて、泣いてばかりの日々が続いたりするけどさ…」



『うん…』



「嬉しいことも、ちゃんとあるんだね」



『そうだね。頑張った分だけ、ちゃんとご褒美が待ってるかもしれないね』



「そうだね。そうかもしれないね」



頑張った分だけ、ご褒美ある。


あたしにとってのご褒美は、美紀と雄大とシュンとヨッシーに出会えた事。



きっと、こうして誰かと出会うことで、運命が大きく動き出す事があるんだね。