なんで…?なんでいるのよ…!?


次第に体が震えてきた。囲まれて殴られた時、一番あたしを殴っていたのがアイツ

植松だったから…。

「なんだ?アイツらぁ!?」

隣でヨッシーが叫んで


「あんな奴ら気にするな!!」

シュンがあたしに声をかける。



分かってる…あんな奴、気にするなって分かってる。



けど…忘れていたはずの恐怖が、次々に襲いかかってきて…。


「なんだよ!?早く始めろよ!!」



演奏を始めないあたし達への他の観客からの野次まで出てきて、


「歌えないなら引っ込め!!」


植松の大笑いしながら叫ぶ野次と、観客達の好奇な視線が心に突き刺さって



膝がガクガクと震え始めて、立っていることだけがやっとだった…。


そんな時…。