「ふ~ん。いろいろ大変だったんだなぁ」



翔子と再会した次の日。

大地に今までの事情を話すと、大地は感慨深げに呟いた。



お兄ちゃんはあの後、すぐに電話をしたらしく、今日翔子がお見舞いに来ていた。



「まぁ、人生いろいろあるよね」

「何、悟っちゃってんだよ」



大地はクスクス笑ってた。



「まだ、愛子には話してないみたいだけど、お兄ちゃんの事だから、大丈夫でしょう」



今日は天気が良くて、窓も入口のドアも全開状態。

私はその窓から空を見上げて、風を感じながら言った。