この晴れ渡る青空の下で

年下の筈の大地くんの手が大きくて、12年前のお兄ちゃんの手を思い出す。



安堵感。



お兄ちゃんが入院してからずっと張り詰めていたものが、一気に流れ出たのか、涙はいつまでも止まらない。

と。

突然頭の上にあった温もりが消え、片手でギュッと抱き締められた。



「もう我慢しなくていいから……俺の前では無理しなくていいから、泣けるだけ泣いちまえ」



大地くん……。

一瞬止まり掛けてた涙が再び溢れて来る。



大地くんの胸も温かくて、顔は見えなかったけど凄く安心した。