「お兄ちゃん、って……サッカー上手いの?」

「うん! 中学生の時なんか、んーと、『最多得点王』? って言ったかな? なんかその大会で、一番たくさんの得点を決めたって、表彰されたんだよ!」



その子は、自分の事のように、得意げに言った。



へぇ、すげぇじゃん。



「だから、分かるの!」



ん?



それまでは空を見ていたその子がそう言って、急に俺を見た。