「出会ってから5~6年経ってるんだろ? いつまでも新婚さんみたいだよな、おまえら」



時々、家族ぐるみで交流がある為、希未の事もよく知っているタカさんが、笑ってそう言った。

その言葉に、思わずクスッと笑ってしまった。



「出会ってから5~6年じゃないですよ」

「えっ? だって、ケガで入院してた時に出会ったんだろ?」



そう、俺の初恋話は恥ずかしいから、表向きはそう言う事になっていた。

タカさんだから、いいかな?



「実は、俺達、子供の頃に初めて出会ったんですよ」

俺は希未と出会った時の事を、思い出していた。