この晴れ渡る青空の下で

出会った頃に時折見せた、淋しそうな辛そうな大地の微笑み。

もう出なくなったね。

それがなんだか嬉しかった。



「コンコン」

ドアのノックの音じゃなくて、人の声がして驚いてそっちを見ると、岡村さんが笑顔でこちらを覗いてた。



あっ。

大地と私は慌てて離れる。



「ノックしたんだけど、聞こえなかったみたいだから勝手に入ったぞ。大地がそんなに楽しそうに笑ってるの、久し振りに見たなぁ」


「気付かなくてスミマセン。それにしても、そんなちょくちょくここ来てて、大丈夫なんですか? 今年も優勝出来なくなりますよ」



大地は前のような不機嫌な態度ではなく、さっきから見せてる悪戯っ子バージョンの笑顔で言った。