素敵な片思い

「おー、ガンガン来てる。痛ぇケド、アポあるし…おーっと、こんな所でタラタラ無駄話してる場合じゃなかった。

…おし、昨日のタクシー代の代わり。うちの部署のホワイトボードの杉浦の欄に、20時帰社って書いといて。頼むわ!」


えっ!?


何で私が…。


そう言うと、杉浦くんは一目散に階段を駆け下りて行った。


もー…。一方的なヤツ。


ちょっとムカつきながらも、杉浦くんの部署に足を踏み入れるってコトは…と考える。


うん、ちょっと楽しみ。


だって。


…小玉さん、いるかもしれないし。







杉浦くんや私が普段働いているフロアに到着する。


入口から入って…


杉浦くんの部署は、私の部署から遠い。


自分の席を通り過ぎると、既に席に着いていた、うちの部署の女性の先輩がチラッと私を見た。


うわぁ、普段は私に関心なさそーなのに、何で今日に限って…。