素敵な片思い

初めに杉浦くんの名前を出してきた、その先輩の狙いはわからないけど…


まぁ、行ってもいいかな。昨日も楽しかったし。


「…はぁ。私で良ければ」


半信半疑で頷くと、その先輩がニッコリ微笑む。


「私、葉月っていうの。で、こっちが松本」


私とあまり年が変わらないぐらいに見える彼女の隣にいる先輩も、合わせてニッコリ笑った。


「相原さん、いつもおしゃれだよね~…バッグ、新作だよね?アレ私も欲しいと思ってたんだけど、予約逃しちゃってぇ」


葉月さんは着替えの手を止め、私にガンガン話しかけてくる。


…あはは。すごいギャップなんだけど。


昨日まで目が合っても、会釈程度だったのに。


でもまぁ、また一つ会社にくる楽しみが増えたかな。