素敵な片思い

聞こうかどうしようか、駅まで歩きながらじっと杉浦くんを見ていると、彼が私の視線に気付く。


「…ナニ?」


「あの…ね」


うわぁ。やっぱやめとこうか。


杉浦くんに感づかれたら、ややこしくなんない?


この人、イジワルそうだし…。


冷やかされるかも。


「ううん…。やっぱ、いい」


「…ふぅん。そーなんだ?」


俯く私に杉浦くんは、フッと笑う。


ダメだぁ。


やっぱり…聞けない。


もし、いるって言われたら…


何かすごく落ち込みそうな気がしてきた。