素敵な片思い

「……メールするヒマあったら、早く営業から戻って内勤したら?」


「それはいーの。……相原が、心配だからじゃん。仕事中、あーやってオレからメールきたら、ちょっとは気分転換になんなかった?」


え……。


言われてみれば、そうかも。


部長や先輩のことでモヤモヤしてたのに、杉浦くんからメールが来た日は、そのことすっかり忘れてたっけ……。


「ごっそさん。じゃ、営業行ってきまーす」


杉浦くんは、私のコーヒーを一気飲みすると、テーブルに置いて給湯室を出た。


給湯室の入り口に置いてある営業カバンをつかむと、私に笑顔を向けて、立ち去っていった。


……営業出る前だったんだ。どんだけ長居してるのよぉ。