素敵な片思い

「相原が、小玉さんのこと好きなんだなーって昨日気付いたらさ、落ち着かなくなって……しかも

結局、小玉さんと朝まで帰ってこねーし、ずっとイライラして寝れなかった」


「えっ!そーなの?」


「……そ。だから、オレもそんな寝てねーの」


杉浦くんはそう言うと、目を細めた。


そうなんだ。小玉さんとのことを心配して……?


「……ありがと。心配するよーなこと、全然ナイし」


「ん。わかってる。小玉さん、オレとは違うし、流れでどーとかありえねーもんな。それでもさ……」


杉浦くんは、座席に肘をついて私をじっと見つめる。


「それでも……?」


「相原の気持ちが小玉さんに向いてると思うと

すげームカつく」


「な…何それ」


「オレ、帰ったらちゃんとカノジョと話つけるわ。別れたら、もっかい相原に告白すっから。

…それまでに返事考えといて」


杉浦くんはそう言うと……


笑みを浮かべて、車を出て行った。