素敵な片思い

「相原ってさー、何かガマンすんの好きそうってか、部長に怒鳴られても言い返さねーし。


小玉さんが飲み会に連れてくるまではさ、正直打たれづよいっつーより、アイツバカじゃねー?ってずっと思ってた」


バカ……。まぁ、ガマン強いというよりは、あの頃はもう疲れきってたから。辞めたいって思ってたしね。


「なるほどね。飲み会の日待ち合わせで、私が杉浦くんと初めて喋った日……。私の顔みて何かイヤそーな顔してたもんねぇ」


「あぁ、アレは。思ったよりイケてんなーって思って、何かそう思ってる自分がイヤだったっつーかぁ」


「へぇっ!?」


「制服ブカブカだしさ、会社でもあんなんだし、相原ありえねーよって思ってたのに、

飲み会で話したら意外ときちんと話すしさ、なーんか、いい意味で裏切られた」


へぇ。そんなこと思ってたんだ。びっくりした。


「……相原ってさ、ムカつくけど、なーんか気になんだよな。何でだ?ってずっと思ってた。


それって、やっぱ“好き”ってことなんだよなぁ」


ドキッ。


好きって……言った?