素敵な片思い

橋を渡り終わると、杉浦くんは海沿いの道を走らなかった。


昔ながらの小さな商店や、民家。ポツポツとお土産物のお店の並ぶ、古い街並みをくぐり抜け、


しばらくすると、また……


海が見えて来た。


そして……


目の前には、


急な坂があり、坂にはびっしりとお土産屋さんが並んでいる。


坂の手前に、広い駐車場があり、杉浦くんは、そこに……車を停めた。


「さ、降りよーぜ」


「え?次ってここだっけ?」


「……いや。進路変更!相原とケーブルで上まで登ってみよーかと思ってさ」