素敵な片思い

ん…コレじゃ、さすがに無理だぁ。


「まぁ、今日は山登りより、懐かしのケーブルに乗りたかったダケなんだけどねぇ」


行きは歩きだけど、帰りはケーブルだったんだ。


朝5時台から登って、昼前に着くような山だったんだもん。だから、帰りは時間短縮。


登った後にケーブルに乗ると、上から山を見下ろして


これを何時間もかけて登ったんだ…っていう、満足感と達成感。


また、いつか…山も登ってみたいな。


全く山登りしそうにない私が言ったら、きっと杉浦くんはびっくりするよね。


「相原から山登りとか、想像できねーんだけど」


あはは…やっぱり。


「昔の話だよー」


「だろーな。…そーだ、前から聞きたかったんだけどさ、何でうちの会社受けたん?」


杉浦くんはチラと私を見る。


何でって?


「…たまたま、だよ」