素敵な片思い

「もぉ~、痛いです…」


小玉さん…全然わかってなーい。おでこグリグリは痛いけど、胸がまたドキドキしてきちゃうよ。







そんな私にはお構いなしに、小玉さんはおでこから手を離す。


「せやせや。で、杉浦は?電話つながったん?」


「いえー。今かけたらみんな起こしちゃうかなぁ…と」


「あ、ナルホドな。さすが相原さん。オレ、自分が布団で寝るコトしか考えてへんからな。ハハ」


小玉さんは笑って、ベンチの背に手を伸ばす。


ドキ


もー。


またドキドキした。






こういうさりげなくドキッとさせる所も


杉浦くんみたい。


二人はやっぱり…似てるかも。








意識せずこんな事してるんだろーな。


…ヒドい。








「怒っとる?」


「いえ。怒ってません」


顔が赤くなりそうだから、思わず俯いた。