素敵な片思い

幸せ夫婦…か。


そーだよね、もうすぐ結婚しちゃうのかも。


小玉さん、きっとすぐにカノジョと仲直りするよね。


私と正反対だってわかった事で落ちた気持ちは、なかなかアガらない。


それに…


ちょっと意外だった。


思った事をガンガン言ってるように見える小玉さん。


…実はそうじゃないの?


そりゃあ、無神経な感じではないから…スパッと言いのけても、ちゃんと言葉は選んでるんだろうなとは思うけど。


小玉さんのカノジョは、


私の知らない小玉さんをたくさん知っていて…


今もこうやってお互いが意地張って冷静中に見えていても、


小玉さんが結局は折れるって…わかってるのかもしれないね。


「さ!海っ、下に冷やしてあるビール取りに行こ~っ。この宿、ドリンクはセルフなんだって。その分宿泊代が安いんだ」


ありさちゃんが私の腕を取り立ち上がる。


じゃー行って来ます。


みんなを残し、二人で部屋を出た。