素敵な片思い

「別にイメージ悪くないですよ?羨ましいな、そういう性格。私、ウジウジしてるし」


杉浦くんを一瞬見て、嫌みを込めてみる。小玉さんには、ちゃんと笑顔で。


すると、小玉さんの返しはこうだった。


「いや~、紙一重やろ。フツーあんまりハッキリもの言いよると、敵が増えるやん。相原さんは優しいし、今のんでえーんちゃうかな」


小玉さんも優しいよ。そんな風に言ってくれると、救われる。






でも、次の言葉で…おとされた。


「ま。色々言うヤツがおったとしても、オレは、あいつのそ~いう所にホレたんやけどな。自分にないもん持っとるから」






…そうなの?


一瞬見せた私の落胆の顔を、杉浦くんは見ていたんだろうか。


杉浦くんは舌打ちすると、机をバシバシと叩いた。


「あ~っ、もぉ。幸せ夫婦のハナシはやめよおぜっ!オレだけハミってるみてぇじゃん」


「え~、私も一緒だよ?カレシと別れたばっかだし。ね、海もフリーだもんね。3人で友達寄せ集めて飲み会しよ~!」


ありさちゃん、もうすぐに飲み会の話。


さゆりちゃんも、三四郎くんそっちのけで、私も入れてぇとか言ってるし。