素敵な片思い


「…戻って来ないですねぇ~」


「せやなぁ。あいつら、早よ帰って来いよなぁ。飯食われへんやんけー」


ありさちゃんと杉浦くん。何の気をまわしたのか、しばらく部屋に戻って来なかった。


もちろん、隣の部屋にもいない。


携帯に電話してみたんだけど、二人共ずっと圏外だった。


ここいら自体、あんまり電波がいい場所じゃないし…電源切ってるとは言い切れない。


どうしたものか。


もう何杯お茶をおかわりしたんだろー。


小玉さんも、仕事の疲れか…横になって少しウトウトし始めていた。


「あ~、あかん。目がつぶれる…」


「寝てていーですよぉ?」


「いや、さっき車でも寝たしやな。今寝たら夜目ぇ冴えそうやわ。起きとかな」


体を起こし目をゴシゴシこすってる。


その仕草が、また私のツボを刺激する。


小玉さんってー


…仕草がカワイイな。また一つ発見したっ。


何だろう。母性本能くすぐる感じ?


そう思う私は、やっぱりオカンなのかと思っちゃうけどね。