素敵な片思い

「あんな事しちゃダメですよー。足ベタベタじゃないですかぁ。ほらぁズボンの裾も…」


小玉さんのズボンの裾は、ぐしょぐしょ。


ちょっと絞って、まくりあげて乾かしてるけど、あんまり意味なし。


「相原さんも怖ぁ。オカンみたいやな」


「オカンっ!?」


お母さん!?何かヤダな。せめて…お姉ちゃん。


「嘘、ウソ。若いコにそんなん言うたらアカンよなー」


小玉さんは笑って視線を裾にやり、タオルでズボンを軽くたたく。


「…着替えますかぁ?私、部屋戻りますね」


今は、小玉さんと杉浦くんの部屋にいる。


小玉さんが女子部屋には入りにくいって言うから、こっちに入れてもらったんだけどね。


「他に着替えないからなぁー。寝間着もジャージも持って来てへんし。浴衣着るには早いわな。せめて風呂入ってからか」


ハハハと笑って、またタオルで押さえてる。


「私の着ますか?多めに持って来たし、ジャージありますよ」


「いやぁさすがに…女の子のは着られへんわぁ」


小玉さん、ガラにもなく照れてる感じ?…初めて見たかも。


はにかむ顔が、かなり私のツボにハマった!